- もどる -
自己変革の裏技
■ その十三 世紀末を乗り越える術
||||| 正解は、いつも足元にある。
職業的な経験と直観で、私は足元にこそ正解があるとにらんでいる。
例えば、コペルニクスの地動説。
みんな、まさか自分たちの側が動いているとは、信じられなかった。
本当の答は、いつも驚くほどシンプルで、実にあっけないもの。
解決策は、特別なものではなく、ごく日常的な身近なところに隠れているはずだ。
だから、なかなか見つけられない。目の前にあるがために。
例えば、あなたは、自分勝手な言動をしたことはなかったか？
もし、人類全員が自分だけのために暮らしはじめたら、またたく間に滅亡するだろう。
あまりにも常識的過ぎること。だから、それで解決するとは思えないのだ。
だから、なかなか実行できないのだ。簡単であるがために。
そう、私たちはもっともっと、足元を見つめ直す必要がある。
||||| 地球は、いつも足元にある。
同じ空気を吸い、同じ太陽の光を受けて、人類全員が生きている。
それは、動物でも植物でも、おそらく鉱物でも、まったく同じ生命のシステムだ。
親から子が生まれ、子はやがて親になり、また親が子を生む。
それは、動物でも植物でも、おそらく鉱物でも、まったく同じ生命のシステムだ。
ならば、あらゆる環境は、家族で成り立っているともいえる。
わが家こそ、地球環境の最小単位、ともいえるのではないか。
つまり、家族を救うことが、町を救い、国を救い、地球を救うということ。
つまり、わが家をハッピーにすることが、この星をハッピーにするということ。
だったら、家族から始めよう。わが家からやってみよう。
何？ 自分には家族がいないって？
家族がいなければ、仲間、ご近所と置き換えてほしい。
例えば、本当に救いのある家族になっているだろうか？
例えば、本当にハッピーなわが家になっているだろうか？
家族に対して、襟を正そう。恥ずかしいことはやめ、好ましいことをしよう。
自分に与えられた最小の環境。まずわが家の中から、ベストを尽くてみよう。
母なる大地、美しい地球を危うくしているのは誰か？
そう、私たちはもっともっと、足元から改める必要がある。
||||| 未来は、いつも足元にある。
人類は、無事に西暦2000年を迎えることができるだろうか？
そんなことは、自分自身に聞いてくれ。
未来は、ずっと遠くにあるものじゃない。
21世紀も未来だけど、１週間後だって未来。明日だって未来じゃないか。
たった１日後の世の中でさえ、今日のままということは絶対にあり得ない。
未来の自分を決めているのは、いまの、現在の自分自身。
その瞬間の積み重ねこそが、遙かな21世紀を作っているのだ。
今日何ができるか、いま何ができるか、それが本当の問題。
空を、太陽を見上げてみよう。海に目を向けてみよう。何が見える？
彼らは、全然ビビッてなんかいない。あせる気配さえ、ひとつもしない。
雄大で、どこまでも、やさしい。まるで、永遠のような時を生きている。
しかし、それでいて、一瞬も休まない。つねに自然をつくり続けている。
あの遠大な眼差し。あの絶え間ない働きぶり・・・。
そう、私たちはもっともっと、足元から見据えていく必要がある。
1997-08-23
- もどる -