手帳のメモから

■物の心

生き物に「心」があることは、誰もが認める。

でも、「物にも心がある」と言ったら、認める人は少ない。


しかし、万物は神が作られたものであり、

その一つひとつには、存在する価値があり、

果たすべき使命がある。


生き物であろうと、単なる物であろうと、

それはまったく同じだ。


人間が作り出した物にも、

その物が作られただけの目的、役割がある。


だから、目的どおりに使われている物と、

役割が果たせないままの物が、

同じ物としてあり得ることは難しい。


「使命」というものが宿されている限り、

それに対する「作用」として、

物の心は「生きている」のである。


考えてもみよ。よくよく見よ。

物は、何ひとつ求めることなく、

ただひたすら、使われることを待っている。


自分を創造した、親としての人間を信じ切り、

自分の運命のすべてを、私たちにゆだねている。


こんなにも、いじらしい存在があるだろうか。

こんなにも、信心深い存在があるだろうか。


物に、心がないはずはない。

物の心にこそ、学べ。


2002-12-17