■ 親指シフト(12) Goldtouch Adjustable Keyboard
Goldtouch Technology社のAdjustable Keyboard (KFK-E87YY)というキーボードを入手しました。
このキーボードは、中央から左右に分割されたデザインで、両腕が自然なスタイルで操作できるという、いわゆるエルゴノミック（人間環境工学、人間工学的？）な英語キーボードです。
1〜2年前から1万円前後で出まわっているキーボードのようですが、先日グッドウィルのアウトレット店（名古屋大須・9号店）で、バルク品として4,980円で売られていたのを見かけたので、ついレジに持って行ってしまいました。(^_^;
カラー印刷された二重の梱包箱の中には、本体と20Pのマニュアル（英語）、登録ハガキが入っていました。設計思想にこだわりがあるキーボードだけに、しっかりしたパッケージです。
左上ある大きなレバーを操作すれば、開き具合を気に入った角度に調節しロックすることができます。また、中央が浮いた状態でもタイプできるよう、この可動ヒンジの部分はかなり堅牢な造りになっています。
側面まで回り込んだ裏側のゴム足。中央が浮いた状態でキーボードが斜めになっても、しっかりホールドするようになっています。
キーボードとしては特異な外観が目立つので、何やら大げさなキーボードのように見えますが、実際に机の上に置いてみると、10キーがなく、カーソルキーも右下にまとめられ、全体的にコンパクトなサイズに収められていることが良く分かります。
上：Rboard Pro for PC
下：Adjustable Keyboard
通常のキーボードでは、Insert/Deleteキーやカーソルキーが右側にあり、そのまた右に10キーがあるので、マウスが非常に遠い位置になってしまうのですが、このキーボードでは、PageUp/DownやInsert/Deleteなどのキーは左側に移され、左右の配分を考えたバランスの良いキー配列になっているので、マウスが近くに置けて助かります。
また、WindowsキーやApplicationキーも通常は1段目に無理やり入れられ、キーを小さくする原因になったりしていますが、このキーボードでは右上にまとめられているので、AltキーやCtrlキーの大きさにも余裕があります。頻繁に使うBackspaceキーも大きくて便利です。
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キーボード全体の質感については、最初店頭で見た時、独特のデザインのためか、荒削りで安っぽいキーボードのように見えたのですが、実際に使ってみると、むしろ本体表面など上質な仕上がりで、キートップに刻印されている文字などもセンスの良いシンプルな書体が使われています。
キーの押下力は軽いほうで、英語キーボードとしては珍しく柔らかな感触のキーボードです。まだ測っていませんが、おそらく50gを切るのではないかと思われます。それでいてソフトなクリック感は残されており、指が疲れにくい適度なキータッチに仕上げてあるような、そんな印象です。
打鍵時の音は小さく、静かな部類に入ると思います。安っぽい音ではありません。キーを思いっきり強く叩いても、大きな音が立たないのが素晴らしいです。この点は、毎日愛用しているリュウドのRboard Proにもない魅力です。
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スペースキーが大きく、キータッチが軽く、かな文字の刻印もない英語キーボード。しかも、そこそこコンパクトなサイズ。ローマ字入力だけで使うなら、正におすすめの理想的なキーボードだと思います。こうして書いていくと、欠点らしきものが見当たらないのですが、あえて挙げるとすれば、キーボードの質量が重いことでしょうか。
実は、箱から出す時にびっくりしたのですが、このキーボードは小さい割に重いのです。その理由は、分解した時に分かったのですが、構造上、堅牢な造りにするため、左右のキーボード本体の中に分厚い鉄板が仕込まれているからです。
その鉄板に、中央の可動ヒンジが4本の六角ボルトでがっちり固定されていました。中央が浮いた状態でもタイプできるようにするため、ここまで造り込まなければいけなかったのでしょう、特異な構造で実用的なキーボードをつくるのは、実に大変なんだなぁ、と納得した次第です。
しかし、キーボードの重さは、デスクトップの用途ではとくに不利な要因にはならないでしょう。重い分だけタイピングの安定性はありそうです。このように、Adjustable Keyboardには、通常のキーボードにはないユニークな特徴がそろっています。
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このキーボードをインターネットで検索してみたら、システムワークスのホームページに「信頼性の高い国産メーカからのOEM品」とありましたが、裏ブタを開けて覗いてみたところ、あちこちに「MITSUMI」の文字が見えたので、ミツミ電機製であることは間違いないでしょう。
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今回は、親指シフトとは直接関係のない単なるインプレッションになってしまいましたが、また機会をみて、このキーボードで親指シフトをするための改造などにチャレンジできればと思っています。
2000-04-15
