夢中レポート
■ 親指シフト(9) IBM Space Saver Keyboard 2 -JP
去年の11月に注文していたIBMの日本語キーボード Space Saver Keyboard 2 -JP が届きました。
購入先のUSER'S SIDEによると、日本IBMは当初、500台出荷で販売終了する予定だったらしいが、反響が大きいため急きょ追加生産することになったとか。
代金振り込みのタイミングが悪かったようで、3カ月待たされてようやく手もとに届きました。
定価12,500円、単価11,800円＋送料1,100円＋消費税645円＝計13,545円。
パッケージには、キーボード本体と保証書、ドライバ（Win95/98/NT,OS/2用）の入ったCD-ROM、ユーザーズガイド､トラックポイント予備キャップ2個が入っていました。
このキーボードの魅力は、IBMブランド、なんと言っても“ThinkPadデザイン”にあります。精悍なブラックカラー、中央に設けられた赤いトラックポイントなど、通好みのThinkPadデザインをそのまま受け継ぎ、10キーをなくしたコンパクトなキーボードとして仕上げられています。
マウス代わりに使えるトラックポイントは、IBMお家芸の「トラックポイント4」で、添付されているドライバを入れればスクロール操作（青ボタン）も行えます。また、左右のクリックボタンは、パソコンとキーボードを接続するだけでちゃんと動作するので、通常のマウス程度に使うだけなら、ドライバを入れる必要もありませんでした。
コンパクトなキーボードですが、キーピッチやキーの大きさは、通常のフルキーボードと同じです。その質感は、上級でもなく安物っぽくもなく、造りがしっかりした信頼感のある感じ。ThinkPadのような緻密な仕上がりという印象ではなく、実用的なキーボードという印象です。
キースイッチの押下力はまだ測定していませんが、たぶん60g前後（？）で、クリック感があり、ストロークもかなり深いほうです。ThinkPad 535のキースイッチにはパンタグラフのような高級なサスペンションが使われているので、短いストロークながら音も静かでキータッチの感触は最高なのですが、このSpace Saver Keyboard 2は、最近良く見られる安価なクリックラバーを使ったメンブレンスイッチになっています。
ストロークがあり打ちやすいのですが、キータッチの感触は決して軽やかとはいえません。Happy Hacking Keyboard Lite と良く似たキータッチで、それに少しだけプラスチック的なパチパチという音が混じる感じ（？）です。
キーボードの裏面に、外部用のマウスポートがありました。ここにPS2のマウスをつなぐことができるので、パソコンの本体が離れていたりした時など、モバイル用のコードの短いマウスでもデスクで使えるようになります。つないだマウスはトラックポイントと同時に使うことができるため面倒がなく便利です。
◇ ◇
さて、こんなキーボードSpace Saver Keyboard 2を、親指シフトで使うための改造について。
まず、最初にやったのは、キートップ上の目障りな「かな文字」を削り取ったこと。このページに載せた写真はすでに加工してあるものです。作業はちょっと面倒ですが、「かな文字」を消すとローマ字入力も親指シフト入力も非常にやりやすくなるので、暇な時間を見つけては、シコシコと根気良く削り落としました。
そして、次に行ったのは、前回と同様の親指シフトキーの改良です。
今回は、街のメガネ屋さんで買った、写真のようなメガネのズレ落ち防止用鼻形調整材「セルシールU」というものを使いました。
透明シリコンのパッドが入っていたパッケージ
これは、透明で柔らかなシリコン製のパッドで、メガネフレームの鼻の部分に貼り、鼻の低い人や、メガネがズレ落ちないようにする小物です。厚さによりS・Mサイズがあるようです。定価600円のものが400円くらいで売られています。
写真では見にくいかも知れませんが、このシリコン製パッドを親指シフトキー（私の場合、無変換・変換キー）に貼りました。前回紹介したように、これだけのことで親指シフト入力が見違えるように快適になります。
キートップが白い場合でも、透明なこのシリコン製のパッドなら、あまり目立つこともないので、見た目の違和感は少ないと思います。
打鍵してみると親指には不思議な違和感(^_^; があるんだけど、この違和感が親指のポジションをピタリと決めてくれるし、キーの高さも盛りあがって、すぐに手になじんでくるからオモシロイ。(^_^)
今回使ったパッドは、大きさも値段も手頃で、どこにでもある街のメガネ屋さんで簡単に入手できると思うので、通常の日本語キーボードで親指シフト入力をしている人は、ぜひ一度お試しください。
キースイッチ押下力の測定や、分解はまだ行っていませんが、また暇があれば、このSpace Saver Keyboard 2をさらにいじってみたいと思います。(^_^;
2000-02-17
