■ 親指シフト(7) MaxPoint製 MX-90501W （続編）
前回はキートップの交換を行い、親指シフトキーの配置を改良しましたが、今回は、キースイッチの押下力を軽減するための改造編です。
まず、キーボードを裏返して、底面にあるビスを全部はずします。
裏側のケースを取ると、配線のプリントされたフィルムが見えるようになります。これがキースイッチの接点にあたる、いわゆるメンブレンスイッチ。このあたりの造りは、KB-7000と同じで、ごく一般的な構造になっています。
フィルムを取り外すと、その下からずらりと並んだゴムのボタンのようなものが現れます。これは、キースイッチのサスペンションとなるもので、専門的にはクリックラバーと呼ばれているようです。
今まで分解して見たものは、全体が一枚のシート状になっているものばかりでしたが、このキーボードの場合は、各キーそれぞれに一つひとつ独立して組み付けられていました。どちらがコスト的に有利なのかは知りませんが、全部同じ形状で、入れ換えることも簡単にできるため、メンテナンスや改造するにも好都合です。
KB-7000を改造した時と同じ考え方で、このクリックラバーの反発力を弱くし、キースイッチの押下力を軽減します。ハサミを使って、少し膨らんでいる側面を２カ所ずつカットしていきます。
カットしたクリックラバーをセットした状態。今回は、テンキーやファンクションキー、カーソルキー以外の全部のキーについて加工しました。数が多いので、多少根気が要ります。続けていると、タコ焼きを作っているような気分になります。(^_^;
あとは、分解した逆の順に組みたてれば完成です。
●使用感
キースイッチ押下力
※厳密に計測していないので目安として見てください。
改造前 改造後 MaxPoint MX-90501W 45〜56g 35〜50g T.Bird KB-7000 50〜58g 36〜45g 中国製 Beauty KEYBORD 46〜64g （大半は50〜55g） - - 富士通 FMV-KB211 43〜51g - - リュウド Rboard Pro for PC 36〜44g - - IBM ThikPad 535 33〜65g （大半は55〜60g） - - 富士通 INTERTop IT10 42〜52g - - 富士通 OASYS Pocket3 58〜65g - - 富士通 OASYS30 AX301 32〜44g - -
※シフトキーやリターンキーは含めていません。
キースイッチの押下力は、改造前が45〜56gありましたが、改造後は35〜50gと軽くなり、同時打鍵も全然苦になりません。
ただ、キータッチが軽くなって、思ってた以上にキーストロークが深くないことに気がつきました。強めのクリック感が和らいだので、打鍵時の底打ち感が増したようです。
しかし、全体的にKB-7000よりはるかに快適な打ち心地です。このキーボードは、もともとキートップが彫りの深い形状なので、指先の座りも良く、親指シフトも快適に打てます。
このキーボード、MaxPointのMX-90501Wは、価格が手頃で、改造もラク、使い心地もグッド。親指シフトをシュミレーションする日本語キーボードとしては、かなりおすすめのキーボードだと思います。
●通販
若松通商 L PLAZA Direct! -- MaxPoint MX-9050IW PS/2 日本語スケルトン \1,980
アイピーコム -- aams/S9050B ＭａｘＰｏｉｎｔ スケルトンブルー日本語１１２ＫＢ \1,980
メディア旭川 -- MaxPoint MX-9050IW (ｽｹﾙﾄﾝ PS/2) \3,090
2000-02-04
